倭「ぁ…アレってまさか……!?」
純「あぁ、間違いない!スンスンダイブの構えだ!!」
夏「まずいぞ!!早く逃げないとやばい事になる!!」
純平と夏希は反対側の出入口ドアの方に走った。だが、倭は立ち止った。
夏「おいっ、倭、何してるんだ!?死ぬぞ、早く逃げろ!!!」
倭「先に行け、ここは俺が食い止める!!」
夏「倭…お前、まさか…」
倭「おまいらとの日々、楽しかったZE…」
夏「倭!倭ォォォーーーー!!!」
倭は広寸に対して構えた。
倭「よォスンスン野郎ォォ!!この俺が相手になってやんZE!!!」
「逝くZE!!翠(みどり)の雷剣(らいけん)ッッ!!!」
倭の周りに緑色の雷がほとばしった。
…ようなつもりになっているが、実際は何も起きていない。
倭「ほらほら、どうしたスンスン野郎!?怖気づいたか?このカスが!!ほら、来いよ!!」
相変わらず、実際は何も起きてないが倭の脳内では雷をまとっているようだ。
夏「バカだァァーーー!!!こいつ今世紀最大のバカだァァーーーーーーーッ!!!」
広寸はそのままの姿勢で倭めがけてブッ飛んできた。
夏希は手を伸ばしたが間に合わなかった。
そして、倭の人生は終わった…。
見事にスンスンダイブは成功し、広寸の股間が倭の顔に食い込んだ。もふっ。
夏「逝ったァァァーーーッ!!顔面HITしたァァァーーーーッ!!」
広「あっ、あぁん♡」
スンスンダイブとは、食らったら最後、スンスンしてしまうという恐ろしい技なのだ!!
広寸と倭は倒れ込み、2人組体操ピラミッドのようなにダブルOTL姿勢になった。
倭「お…俺の翠(みどり)の雷剣(らいけん)が効かない奴がこの世にいるなんて…」
夏「お前、やった気になってるけど、何も起きてなかったからね??無駄にカッコつけてイタかっただけだからね!!」
広「あっ…あぁっ……イィ……♡♡」
夏「お前ももだえてんじゃねーよ!!!」
広寸は無言で立ち上がり、1度後ろを向くと瞬時に振り向いた。
広「この愚民(ゴミ)共がァァーー!!この王(キング)に逆らったことを120世代先まで後悔させてやるZE!!!スンスンッ!!!」
夏「切り替え早ッッ!!っつーか、お前、俺よりNo(ナンバー)下だからねッッ!!」
「なに120世代って…?」
純「そうだ!!新人の分際でいい気になんなよ、スンスン野郎!!」
倭「そーだそーだ!新人クソゲロスンスン野郎ォォーー!!お前なんか薬指でちょちょいのちょいだZE!!薬指咥えてかーちゃんのおっぱいでもすすってな!!ファックユー!!!」
夏「倭、お前ここぞとばかりに色々言うね!!!あと、薬指好きだな!!一応言っとくけど、お前ベテランのくせにこのクソ新人にあっという間にNo(ナンバー)抜かれたクソ以下のクソだからねッ!!!」
No(ナンバー)とは、広寸達が所属している帝国軍内の戦闘力の順位である。
帝国軍にはA~Nの14の軍があり、各軍にそれぞれ15の隊がある。
1つの隊は12人で形成さているので、1つの軍で210人である。
夏希はB軍2番隊No5
純平はB軍2番隊No9
倭はB軍2番隊No11
広寸は新人でB軍2番隊No10である。
広「神様へのお祈りは済ませたかァ?この王(キング)の真の力でお前ら全員スンスンさせてやるZE!!!スンスンスンッ!!!」
夏「はいはいはい、分かりましたよー。真の力っつったって、どうせスンスンビィムとかだろ??」
広「ギクッッ!!」
「ま…まぁまぁ良い勘してるな!!スンッ!!当たってはいないが褒めてやるぞ!!当たってはないが!!!スンスンッ!!」
夏「何こいつ、めっさ分かりやす!!自分で「ギクッ」言いおった!!!」
広「死ねェェーーーーーー!!スンスンビィーーーーーム!!!」
夏「結局ビィムじゃねーかッッ!!そんなモン当たるかボケが!!そんなん当たる奴この世におらんわ!!!」
夏希と純平はビィムを難なくよける。ビィムは夏希と純平の間を抜け倭を直撃した!
倭「がァァァァァァーーーーーーーーーーーーーーッ!!!!!」
夏「いたよここに!!ビィム避けれないクズが!!!」
倭はよだれと鼻水を垂れ流し、失禁してピクピクしている。
倭「あがっ…、ウッ……、うがっ……。」
スンスンビィムとは、当たるとスンスンしてしまうという広寸の奥義。マトリックス姿勢でへそから放つのだ!!
夏「さっきから思ってたけどスンスンするってどんな日本語!?」
純平は急いで倭に駆け寄る。倭はぐったりして白目をむいている。
純「倭!しっかりしろ!!おいっ、死ぬな!!!」
広「がははははッ!!いい気味だZE!!永遠にそこでおねんねしてな!!!スンッ!!!うんこゴミカスうんこうんこ野郎がァァーーッ!!」
夏「なにそのやばいボキャブラリー…」
ピクッ!純平は広寸の言葉に反応した。
純「テメェ…今なんつった??」
広「あぁ??うんこうんこグレートうんこ野郎死ねカスうんこっつったんだよォォー!」
夏「いや、言ってねーだろ!!」
純「テメェだけは絶ッてェ許さねェ!!!」
純平は鋭い目つきで立ち上がり広寸を睨みつけた。
純平の周りには風が渦巻き、床がゴゴゴゴと音を立てて激しく揺れた。
広「なんだァ?この王(キング)と殺る気かァァー?この、身の程知らずがァァーーッ!」
夏「いやいや、身の程知らずの気違いはお前だろ!!!」
純「覚悟はいいか?クソスンスン!!!」
純平の右手が高熱を帯びて5m程の巨大な金づちに変形していく。
純平の能力は「鋼鉄変化」。
体を硬化、変形させるというものである。
夏「おいおい純平、顏がマジになってるって!!こんなカスのお遊びに何ムキになってンだよ!?いつものことじゃねーか!!」
純「こいつは俺の親友を野郎呼ばわりしたんだ!!生かしておくわけにはいかねェ!!!」
夏「いやいや、そこかよッッ!!野郎呼ばわりくらい普通にするわ!!!」
広「愚民(ゴミ)の分際でなにをゴチャゴチャ言ってるスン!!御託の長い奴ほど弱いって相場は決まってるんだZE!!スンスンッッ!!!とっととかかって来いヤァ!!」
広寸は人差し指でカモンカモンと挑発している。
純「テメェ、余程死にてェらしいな!!粉々に粉砕してやらァァーー!!!」
純平が広寸に向かって踏み込む!床が半径2m熱と風圧で円形に吹き飛ぶ!!
倭「ま…待ってくれ……」
倭が意識もうろうとしながら純平に話しかける。
純「倭!?大丈夫だったか…!? …よかった。お前の無念は俺が必ず晴らしてやるからな!!だからお前は安心して休んでろ!」
倭「ち…ちがうんだ……」
純「ん??何の話だ!?」
倭「じ…、実は、今朝食べたマスクメロンカレーにやばい薬を盛りすぎて、今その禁断症状が……」
夏「何言ってんのこの人ッッ!?マスクメロンカレー食ってたんかいィィ!!そして、何サラッと薬やってるのカミングアウトしてんだァァーーッ!!」
純「………。………え?なんだって??」
純平の周りで渦巻いてた風が止む。
倭「い…いや、だから、薬の禁断症状が…」
純平は倭を睨みつけて殺気を込めて低い声で言った。
純「消すぞお前……。」
同時に右手の金づちが倭をぶっ飛ばした!!
倭「うぐはぁッッ!!!!!」
倭は高さ10mの天井まで吹っ飛び、天井に突き刺さって、足だけがぶらーんと見えている、天井ぶらーん状態になった。
倭「ご…ごべんなざい……」