PC売り場の誘殺2(掴んでみせよう・中編)
第6章 PC6・小幡久美、初めて藤本 香に少し励ましてもらった
電話? 香は歩きながらディスプレイを見た。予想外の相手、久美からだ。今まで電話がかかった事はない。応答ボタンを押し、もしもしとつぶやいた。
「あぁ、藤本さん。軽くお久しぶり。元気?」と久美の声。元気ですよ、そっちはどうですか? と香。
話をしてみると、どうやら久美は疲れているようだ。香とトレードされてやってきた明美が原因のようで香に戻って来て欲しいとも。かなり弱気なオーラ。
「やだ、小幡さんらしくない。元気出して」
香は珍しく久美を励ました。小幡さんなら大丈夫ですよとか、その女の子も次第に慣れるでしょうとか色々。
「ありがとう、藤本さんに励ましてもらうと嬉しいわ」と来た。電話を耳に当てながら香は赤い顔。そんな風に言われたのは初めてだから、彼女の豊満な胸がまたキュンとなる。よって香は、いつでも電話してくださいとか太っ腹な事を口にする。
「藤本さん、あなた可愛いから男性には気をつけないとね」
「小幡さんに可愛いとか言われたら自信持てそう」
と、2人はしばらく話をしてから電話を切った。悪くない、久美とこういう会話をするのも悪くない。何やら得した気持ちの香は、携帯をその豊かな胸の位置にあるポケットに入れて帰っていく。
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