彼と結んだ契約
第3章 3章 ランチタイム
「スカートだけ 脱ぎな」
テレビを視ている だけと思った 彼が呟く
タイトスカートを 脱いで
キッチン脇の 椅子に掛けた
破かれて 伝染だらけの ストッキングの
下半身が ブラウスの裾から 見え隠れするのを
視覚で 蔑みたいのね
いっそ 全裸で エプロンにでも させれば・・・
昼時の バラエティ番組の タレントの笑い声が
まるで 私を 嘲笑うように 高く 部屋に響いた
無様で 不自然な服装のまま 調理を続ける
鍋に たっぷりの お湯を沸かして
パスタを 二束掴んで 茹でる
オリーブオイルと 刻んだ鷹のツメ ニンニク
ワイン加えて 炒めたフライパンで からめて
手際よく 気の利いた 料理したつもり
皿に別けて ワインの グラスと
彼の ソファの 前に 運ぶ
下半身は ショーツと 破けた ストッキングだけど
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