禁断の純愛
第3章 再会
ひとしきり泣くと
◇は俺の腕の中で眠りに落ちた。
泣き疲れたんやろか…
◇をベッドに寝かせて
俺は色々考えた。
どうすれば◇を守れる…?
もう二度と…
こんな思いはさせない。
二度と…絶対に!!!!!
とりあえずあの家にはもう絶対に帰さない。
俺が大学に行きながら
バイトでもして
こいつを養うことは出来るんやろか…
でも…それでもあと半年はある…
それまで…
もういっそ…大学進学をやめようか。
そしたらすぐに仕事を見つけて
こいつを助けてやれる…
それが一番や。
俺は…こいつより大事なもんなんて
ないんやから…。
母ちゃんには…なんて言おう。
◇のこと心配しとったし
とりあえず報告はした方がええよな。
俺は部屋を出て電話をかけた。
母「もしもし?」
健「ああ、母ちゃん?
俺やけど……」
母「健二郎…ごめんな?」
健「何が…?」
母「お金は…置いていくから…」
健「は??」
母「あんたが…ずっと渡してくれてたお金…
全部…」
健「え??何言うて…」
母「こんな母ちゃんのこと…
許してな??」
健「は??ちょ、どゆことやねん??」
母「元気で…な…」
健「ちょ!母ちゃん!!??」
電話が…切れた。
何を言うてたんや…??
金は置いていく…??
家…出て行くんか!??
なんで……
意味がわからん!!!!
その後いくらかけ直しても
母ちゃんは出なかった。
今すぐにでも…家に戻りたいけど…
◇を置いていくわけにはいかん。
母ちゃんには悪いけど…
俺は…◇の方が大事やった。
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