Love Addict
第5章 ー優しくしないでー
どこに住んでるんだろう…
あの公園に来る日は何なんだろう…
どうして…いつも泣いてるんだろう…
いつになったら
俺に笑ってくれるんだろう…
一日中俺の頭は〇〇のことばかり。
脳内を支配されながら
いつものジョギングをしていると
夜の街灯が
公園のベンチに座っている〇〇を
ほんのり照らしていた。
臣)!!!
久々に公園で目にする貴女の姿に
俺の鼓動は早くなる。
臣)〇〇!!!
俺が駆け寄ると
貴女はぼんやりと俺を見た。
臣)来てたんだ…
〇)……
まただ。
俺を見てるのに
その瞳に俺は映ってない。
臣)今日も…「帰り道」なの?
隣に座ってそう尋ねると
貴女はまた一筋の涙を流した。
臣)…っ
どうして…
どうして泣くんだよ…
臣)〇〇……
〇)……
臣)泣くなよ……
ギュッ……
俺なんて…何も出来ない。
無力な自分が嫌になる。
こうやって抱きしめることしか出来ないんだ…
〇)……さん…
臣)え?
〇)……
臣)〇〇…?
俺が顔を覗き込むと
〇〇はハッとしたように俺を見た。
〇)登坂…くん…
臣)……
〇)……
臣)…大丈夫…?
〇)……
臣)……
〇)大丈夫だから…もう帰って。
臣)……
〇)……
臣)泣いてるのに…
一人になんて出来ない。
〇)……
臣)……
〇)泣いて…ないから。
臣)……
強がる瞳から
また一筋、涙がこぼれた。
〇)泣いて…ない……
臣)…っ
ギュ……ッ
臣)俺の前では…
強がんなくて…いいよ。
〇)……
臣)泣きたいなら泣けばいいし…
無理しないで。
〇)…っ
臣)抱きしめるしか…出来ないけど…
〇)……
臣)ずっと…側にいるから。
〇)……
貴女が望むなら
いつだって側にいる。
いつまでも側にいる。
だからどうか…泣き止んで…
〇)どうして…
臣)……え?
〇)そんなに…優しいの…?
臣)……
そんなの…
貴女のことが好きで
貴女のことが大事だから…
それ以外に理由なんてない。
〇)私なんかに…優しくしないで…
臣)それは無理。
〇)……
臣)……
消え入りそうな声で
また強がる貴女を見て
放っておけるわけがない。
悲しみが少しでも癒えるように
ただずっと…貴女を抱きしめた。
頭をゆっくり撫でながら
壊れ物を扱うように
ただただ…抱きしめた。
しばらくすると貴女は
潤んだ瞳で俺を見上げて…
その美しさに思わず頬を包む。
優しく親指でそのまま撫でると
貴女は静かに…目を閉じた。
また重なる…二つの唇。
柔らかく重なり合って
どんどん吸い込まれてゆく…
貴女を確かめるように
何度も何度もキスを重ねて
柔らかな舌を絡ませる。
〇)は…ぁっ、…くる…し…
臣)ごめん…
息をするのも忘れるくらい
夢中でキスを続けると
貴女の頬が少し熱を帯びたのがわかった。
臣)もっと…いい?
〇)……
止まらないキスの果てに
貴女をいつもの茂みまで運んでゆくと
ギュッと腕を掴まれた。
〇)……ダメ…
臣)抱きたい。
〇)……
臣)こんなキスして…
もう止まんないよ…
〇)……私、汚いから…
臣)……
貴女から出た言葉に少し驚く。
汚いわけがない。
貴女はこんなにも…
臣)逃げないで、ほら。
〇)…っ
臣)こんなに綺麗な人、見たことないよ。
〇)…だ…め…っ
臣)汚くなんてない。
〇)……あっ…
臣)どんな貴女だって好きだから…
〇)…ん…、…っ
臣)全部好きだから…
〇)や…、ぁっ…!
臣)全部…俺に見せて……
〇)あぁ…っ、ん…っ//
綺麗な身体に唇を這わせ
その白い肌を舌で味わう。
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