先週日曜日に東京競馬場で行われたヒヤシンスSは、
3戦3勝で臨んだ1番人気のエピカリスが勝利しました。
そして、この結果、同馬がジャパンロードトゥザケンタッキーダービーの
ポイントランキングでトップに立ち、ケンタッキーダービーへの出走権を手にすることに。
現時点で出否については明言されていませんが、
予備登録を行っているUAEダービー挑戦も含めて、今後の動向が気になるところです。
そして、同じ日に行われたフェブラリーS。こちらは2番人気のゴールドドリームが制し、
初のG1制覇を果たしましたが、こちらも今年のアメリカ競馬に関係してくるかもしれない
レースだったことをみなさんご存知でしょうか?
フェブラリーSがダートのレースですから、ダートが主戦場のアメリカに関係する可能性が
高いのは当然ですが、そういった理由ではありません。
実は、みなさんもすっかり忘れてしまっているかもしれませんし、もしかすると初耳という方が
いるかも知れませんが、フェブラリーSは、勝ち馬に今秋行われるブリーダーズCクラシックの
優先出走権が与えられる“ブリーダーズCチャレンジ”の対象レースに指定されているのです。
こうしたことから、アメリカではエピカリスはもちろん、ゴールドドリームについても
ブリーダーズCクラシックの優先出走権を最初に獲得した馬として大きく取り上げられています。
陣営からブリーダーズCに関する発言は出ていませんが、
もし、今後参戦が視野に入れられるようであれば楽しみになることは間違いありません。
また、今週初めには、テンモースがケンタッキーオークスとアッシュランドSに
予備登録を行ったことがJRAから発表されました。
同馬は1月末に新馬戦を勝ったばかりで、まだ1勝馬の身ではありますが、
所有するのは昨年ラニでアメリカ三冠に挑んだ前田幸治氏。
元々、海外遠征に積極的な方ですから、2年連続で所有馬をアメリカに
連れて行く可能性は十分にあるでしょうとM氏。
ただ、アッシュランドSはともかく、ケンタッキーオークスに出走するのは
決して簡単なことではありません。
昨年、ラニが出走したケンタッキーダービーがそうだったように、
ケンタッキーオークスも出走馬はロードトゥザケンタッキーオークスと
呼ばれるポイントレースによって決められ、ランキングの上位馬から順に出走権が与えられます。
つまり、テンモースがケンタッキーオークスに駒を進めるためには、
ポイント対象レースのアッシュランドSで上位に入り、
できるだけ多くのポイントを獲得しなければいけません。
しかも、ケンタッキーオークスのフルゲートは14頭。
フルゲート20頭のケンタッキーダービーに比べてその門は狭くなります。
昨年は40ポイントが当落ラインでしたから、今年もこの辺りが目安になると思いますし、
そうなるとアッシュランドSで2着以内に入る必要があります。
とはいえ、これらは全て遠征が実現した場合の話です。
現時点で、陣営から正式に遠征の話が出たわけではないので、勝手な推論でしかありませんが、
こういう話ができるのも日本馬がアメリカ競馬への参戦を視野に入れてくれているからこそ。
昨年から続くこうした流れが、今後も続いてほしいと願わずにはいられませんというM氏のコラムでした