ヴェルテアシャフト(牡)
12月2日 阪神5R
メイクデビュー阪神 芝2000m
時計:2:03.1(良)
騎手:M.デムーロ
厩舎:池江泰寿(栗東)
【プロフィール】
父:ディープインパクト
母:ヒルダズパッション(母父:Canadian Frontier)
主な兄弟馬:ジークカイザー、ヨシダ
馬主:(有)キャロットファーム
生産:ノーザンファーム
反応良くゲートを出て、そのまま先団へ。ほかに行く素振りを見せる馬もいなかったことから
ハナに立って1コーナーに。向こう正面の中間までは鞍上が手綱を引っぱりながら逃げになったが、
その後は落ち着いたようでマイペースの逃げを展開。
4コーナーで上位3頭が後続を離すような形となり、直線では一旦1馬身差まで迫られたが、
そこから一気に突き放して坂上で勝負あり。
最後は手綱を抑える余裕を見せて圧倒的人気に応えた。
勝ちタイム2:03.1で、上がり3ハロンは34.6。いずれも特筆するようなものではないが、
随所に幼い面を見せていたレース内容を考えると伸び代はかなりあるはず。
ハナに立ったことや道中の仕草から、次戦以降は折り合いがカギになってきそうだが、
クラスが上がれば自然とペースも速くなることが予想されるだけに、
案外すんなりと折り合う可能性もあるとR氏。
クラブでの募集の際にかなり人気になった馬だが、
その評価に違わぬ馬になり得るだけの素質を秘めている。
本馬はジークカイザーと同じディープインパクト産駒の3番仔で、
昨年のキャロットクラブの1歳馬募集において総額1億2000万円(1口30万円)で募集された。
Canadian Frontierを母父に持つ馬は国内にこの一族しかいないために
比較はできないが、活躍ぶりを見ると日本への適性は間違いなく高い。
ジークカイザーはマイルから2000m前後を主戦場としているが、
本馬は兄よりもゆったりとした造りをしていることから、もう少し距離が延びても良さそうだが、
その場合はやはり気性面が課題になってきそうである。
エリスライト(牝)
12月3日 中山6R
メイクデビュー中山 芝2000m
時計:2:03.7(良)
騎手:蛯名正義
厩舎:久保田貴士(美浦)
【プロフィール】
父:ディープインパクト
母:クリソプレーズ(母父:エルコンドルパサー)
主な兄弟馬:クリソライト、マリアライト、リアファルほか
馬主:(有)キャロットファーム
生産:ノーザンファーム
出足が悪く、序盤は後ろから。後方2番手につけて1コーナーに。
道中は中団よりやや後ろの5番手、先頭から4馬身ほど離れた外目に位置し、
脚を溜めていたが、残り600m付近から捲り気味に進出を開始してあっという間に先団へ。
直線入口で早くも先頭に立つと、そこから後続を突き放して楽々とゴール板を駆け抜けた。
勝ちタイムは2:03.7。64.2秒‐59.5秒という前後半の1000mのラップを見ても分かるように、
新馬戦らしい後半の上がり勝負の競馬になった。
そんな中で本馬がマークした上がりは、レースの上がりをコンマ6秒上回る34.1秒。
次位が35.2秒だから1秒以上の差をつけたことになる。
最後の1ハロンのラップは、その前の1ハロンの11.3秒よりコンマ1秒遅いものの、
流してのものだけに価値は高い。坂があったことも加味すると、十分すぎるタイム。
2着以下が低調だった気もするだけに、このパフォーマンスを鵜呑みにするのは危険かもしれないが、
先々が楽しみになる勝ち方だったとT氏
今年の皐月賞で3着だったダンビュライトの母タンザナイトは半姉にあたる。
ダートで活躍したアロンダイトとは違い、自身は芝を主戦場として3勝を挙げたが、
重賞には手が届かなかった。しかし、繁殖入り後は、2番仔のクリソライトからマリアライト、
リアファルと3年連続で重賞勝ち馬を輩出するなど、母として成功を収めている。
本馬は母の6番仔で、マリアライト以来となるディープインパクト産駒。
この一族は、古馬になってからメキメキと頭角を現して2つのG1戦を制した姉に代表されるように、
遅咲きの傾向がある。本馬も、430キロ台という小柄な馬体やそれほど強い追い切りを行って
いなかった中間の調整過程を見ると、その例外ではないだろう。長い目で見てみたい1頭だとT氏。