ラッキーライラック(牝)
12月10日 阪神11R
阪神ジュベナイルフィリーズ 芝1600m
時計:1:34.3(良)
騎手:石橋脩
厩舎:池江泰寿(栗東)
【プロフィール】
父:オルフェーヴル
母:ライラックスアンドレース(母父:Flower Alley)
主な兄弟馬:ラルク、ライラックローズ
馬主:(有)サンデーレーシング
生産:ノーザンファーム
【レース回顧】
ゲートはまずまず。スタート直後はやや行きたがる素振りを見せたが、
それもすぐに収まり、隊列のちょうど真ん中の位置からレースを進めた。
その後、4コーナーでは前を走るリリーノーブルに合わせるようにペースを上げて直線へ。
追われてからは過去2戦と同様にしっかりとした脚を繰り出し、
残り100m付近でリリーノーブルを捉えると、同馬に3/4馬身差をつけて無敗の2歳女王に輝いた。
勝ちタイムは1:34.3。近年の阪神ジュベナイルフィリーズは1分34秒前後での決着が続いており、
おおよそ例年通りのタイムと言える。
また、本馬の上がり3ハロンは33.7秒。レースの上がりをコンマ7秒上回るもので、
4着に入ったトーセンブレスと並んでメンバー中最速のタイムだったが、
トーセンブレスが4角16番手にいたことを考えると、
4角9番手から同じ脚を使ったことは評価できる。
以前、将来性が高いと評したリリーノーブルを差し切ったことからも、
かなりの能力を持っていることは明らかだとN氏
昨年、サンデーサラブレッドクラブから総額3000万円(1口75万円)で募集された。
父オルフェーヴルは、この世代で初年度産駒がデビューしたばかりで、
勝ち星を量産する同期のロードカナロアと比べると見劣りするが、
本馬以外にもこのレースで1番人気に支持された札幌2歳Sの覇者ロックディスタウンを
送り出しているように、初年度としては決して悪くない成績を残している。
現状ではこの牝馬2騎が目立っていることからフィリーサイアーという印象もあるが、
いつ牡馬の大物が現れても不思議ではない。
ステイフーリッシュ(牡)
12月10日 中京5R
メイクデビュー中京 芝2000m
時計:2:03.7(良)
騎手:中谷雄太
厩舎:矢作芳人(栗東)
【プロフィール】
父:ステイゴールド
母:カウアイレーン(母父:キングカメハメハ)
主な兄弟馬:ジッパーレーン、エクスプレスレーン
馬主:(有)社台レースホース
生産:社台ファーム
【レース回顧】
出足はやや鈍かったものの、鞍上が少し促して先団へ。
序盤は1番人気のアイスバブルを目前に見る形で運び、
3コーナー付近で同馬の外から進出を開始する。
4コーナーでは先団4頭がほとんど横一線となって直線の争いに。
追われると内にモタれてしまい、軽くアイスバブルと接触するシーンがあったが、
立て直されてからはしっかりと脚を伸ばし、
最後はアイスバブルに2馬身半、3着馬には7馬身半差をつけて勝利した。
勝ちタイム2:03.7は、中京競馬場が改修された2012年3月以降に行われた
この距離の新馬戦で2番目に速いタイム。
とはいえ、スローの上がり勝負が大半の新馬戦において、この時計はあまり大きな意味を持たない。
また、本馬の上がり3ハロンのタイムは、レースのそれをコンマ4秒上回る33.7秒。
直線でモタれる場面があったことや、ゴール前の手応えなどを見るとまだまだ短縮できたはず。
G1の裏開催とあって相手に恵まれたところもあったと思うが、ここでは力が違った印象だ。
母カウアイレーンは、安田記念を制したブラックホークやNHKマイルCを制したピンクカメオの半妹。
今年のダービー卿チャレンジトロフィーを勝ち馬ロジチャリス、
京都2歳Sの勝ち馬グレイルの母プラチナチャリスもこの一族の出身である。
本馬は初めての牡馬ということで2頭の姉以上の期待が懸かるが、
今回のパフォーマンスを見る限り十分に期待して良さそう。
父ステイゴールド、母父キングカメハメハという組み合わせからは、
まだ重賞級の馬が現れていないが、今後の成長次第では十分上のクラスでも通用するだろう。