桜花賞戦線のN氏の見解
アネモネSで、権利を取った馬が本番の桜花賞では苦戦していることを
耳にしたことがあるでしょう。確かに、チューリップ賞は桜花賞と全く同じ舞台であるのに対して、
こちらは距離こそ同じマイルも競馬場が中山。
もし、このアネモネSで権利を手にした馬が関東馬であれば、
桜花賞では長距離輸送もあるので、苦戦するのも仕方ないと思いますが、
2013年から昨年までの5年間で1、2着した10頭中、桜花賞に出走した9頭は1頭も
掲示板にのっていないのですから、これはよっぽどの理由が他にあると考えるべきでしょう。
決定的かは、別として思うには、このアネモネSで権利を取った馬の多くがそれまで
1勝馬が多い事がその単純な理由になると思っています。
先ほどの9頭中、アネモネSを迎えるまでに2勝をしていた馬は僅かに2頭で、
大半の馬が1勝馬の身で、格上挑戦しているのです。
ですから、たまたま1勝馬で、アネモネSで2着となって桜花賞に出走できても、
やはり力が足りず、大敗してしまう馬が多いのではないでしょうか?
それでいうと、今回のハーレムラインは2勝馬(今回のアネモネSで3勝目)、
2着のレッドレグナントも2勝馬。だから今年はこの2頭が桜花賞で上位確実などとは、
輸送の問題もあるので言う事はできませんが、
逆にアネモネS組だからノーマークと、前走がアネモネSだからといった理由だけで
軽視するのはどうでしょうか?
一方のフィリーズレビュー。こちらは桜花賞と同じ、阪神競馬場ではあるものの
距離が1ハロン短い1400M。たかだが200Mの差という感じですが、
やはりこれまでの結果をみると、ここにポイントがあることが分かります。
過去こちらも5年で、フィリーズレビューで3着以内となった15頭中、
桜花賞に駒を進めたのは14頭。そのうち、桜花賞で優勝したのはまだ皆様の記憶にも新しい、
昨年フィリーズレビューで2着後に桜花賞で優勝したレーヌミノル、
そして、3着となったのが、一昨年、こちらもフィリーズレビューで2着であったアットザシーサイド。
桜花賞で馬券圏内となったのはこの2頭しかいません。
そしてこの2頭に共通するのが、前年の阪神JFで5着内に好走している点。
つまり、やはり桜花賞と同じ阪神マイル戦を好走している必要があるといった傾向にあります。
それで言うと、今年のフィリーズレビューの上位3頭において、
阪神JFに出走していた馬はいません。
またフィリーズレビューで上位3着に入り、桜花賞で4着と馬券圏内に
もう一歩であった馬がカレクラナイ、クイーンズリングの2頭いるのですが、
クイーンズリングは阪神JFは使っていないものの、マイル戦、1800Mのレースで勝ち星がありました。
ということは、やはり、1400Mまでの実績のみでは桜花賞では厳しく、
マイル以上での好走歴が必要と言えるでしょう。
そこまで範囲を広げると、フィリーズレビューを勝ったリバティハイツは
マイル戦の未勝利戦を勝っており、アンコールプリュも新馬戦を勝ったのがこの阪神のマイル戦。
(3着のデルニエオールはマイル戦の経験はあるものの4着)
ですから、リバティハイツ、アンコールプリュには可能性が残されていると言ってもいいでしょうね。
ただ、ラッキーライラックが最有力候補である考えに変わりはありません。
逆に2着、3着は大接戦というのが今のところ印象です。
チューリップ賞の2、3着馬、フィリーズレビュー、アネモネS組、
そして直接桜花賞に向かうシンザン記念を勝っているアーモンドアイ、
フェアリーSを勝ったプリモシーン、エルフィンSを勝ったレッドサクヤ…。
チューリップ賞で2着のマウレア以外は関連馬ということもあり、
もちろん、生産界の希望は掲示板の独占です。
各馬無事のこの後過ごして万全の状態で出走できれば、それも夢ではないと思っています。
今から桜花賞を楽しみにしていてください。