今回のきさらぎ賞に、
所属馬であるウルトラバロックを送り込むGIレーシングからしてみれば、
期待馬シルバーステートが屈腱炎を発症し、
クラシックはおろか復帰が来年以降となってしまったことを考えれば
1頭でも多くクラシック戦線に乗せたいと考えている事や、
ウルトラバロックが昨年で中央GI連続勝利が23年で途切れた
社台ファーム生産である事を考えても、2つの陣営の期待がかかります。
G1レーシングとすれば、第三のクラブとして創設されたもの
G1勝利はなく昨年も重賞勝ちは僅か1
傍系のキャロットに獲得賞金、会員数も大きく水を明けられている現状
からもここに掛ける思惑は相当であると考えるべきでしょう
きさらぎ賞の結果によって大きく構図が変わってくるのが
共同通信杯。このレースにおいて見ておかねばならないのが【騎手の動き】。
スマートオーディンを所有する大川オーナーが元々武豊騎手を重用している事実に加え、
前走であれだけささり癖のあるスマートオーディンでしっかりと結果を残している鞍上ですから、
当然陣営としては乗ってもらいたいと考えてはおりますが、
ロイカバードに加え朝日杯FS2着のエアスピネルなど、
今年の3歳戦において正に選びたい放題ともいえる武豊騎手を引き留めるには何より結果が必要です。
安心して武豊騎手が確保出来るラストチャンスとなるかもしれない
共同通信杯は、オーナーサイドにとって多くの意味を持つ一戦です。
きさらぎ賞と共同通信杯は共通して有力馬に同じ騎手が跨っているケースが非常に多く、
また、クラブ内で騎手を回す事が出来るクラブサイドならまだしも、
そういった事が難しい個人馬主サイドからみてみれば、
【1週前に行なわれたきさらぎ賞の結果を見てから策を打てる】
この点は共同通信杯に出走する非常に大きなメリットとなっています。
また、最有力馬ともいえるハートレーが
共同通信杯を選択した事の意味はきさらぎ賞における、
社台グループの思惑を見越して共同通信杯を選択した。こういった側面も大いにあるでしょう。
同馬に関しては賞金的にクラシック戦線への参加資格は満たしている訳ですから
きさらぎ賞であっても共同通信杯であっても結局、勝負にこだわる必要性はありません。
それはハートレーの鞍上選びからも伺えます。ここまで2戦とも乗り替わり。
今回もF・ベリー騎手に手綱を任せる事になりますが、皐月賞の鞍上は未定。
ダービーにはムーアを呼ぶ話まで持ち上がっているようで、
どちらかと言えば陣営が見つめているのはもう既に先の話。
現状でハートレーは共同通信杯→皐月賞のプランが最有力である事から考えても、
理想であれば共同通信杯で騎手を本決まりにするべきであるにもかかわらず、
こういったテン乗りで臨むとなれば共同通信杯を使う目的は何か?
この目的を見誤ってしまうと、思わぬ落とし穴にかかりかねません。
結局のところきさらぎ賞(GIII)
共同通信杯(GIII)の舞台に挑む馬はクラシックへと進む為の第一歩として考えている訳ですが、
挑むにあたってこの2レースを勝ちたいかどうかは、また別の話となってくる訳です。
故にこの2レース社台ファーム系の馬にとれば正念場
このような観点から見て 馬券購入をされるのもひとつの手です。