< 2024年11月 > | ||||||
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昨日(10/30)のサンデーモーニングを見ていたら、円安のニュースで黒田東彦が記者会見する映像が流され、その中で「何度も申し上げておりますように、金融政策は為替を目的にしておりません」と言い放っているのを耳にして驚いた。それ以上に驚愕し呆れたのは、スタジオに居並んでいるコメンテーターが、誰も、一言も、その暴言場面にチェックを入れず聞き流して放置したことだ。世の中どうなってしまったんだろうと嘆息する。おそらく、10/28の会見の場に臨んでいた記者たちも、誰も、一言も、この暴言に疑問や反論を入れなかったのだろう。日銀担当のマスコミ記者だから、一応、ブランド大の経済学部卒がアサインされていると想定される。
「中央銀行」とGoogle検索してみよう。Wiki の情報が出力され、「通貨価値の安定化などの金融政策も司るために『通貨の番人』とも呼ばれる」という説明が目に入る。「物価の安定と金融システムの安定が責務です」と説明しているサイトもある。物価の安定化と通貨の安定化が中央銀行の使命だ。このことは中学3年の社会科(政経)で習う基本的事実である。通貨が異常に高騰したり下落したりしないよう、安定的に維持することが中央銀行の任務であり、通貨円の安定と信頼を守り、日本の国民生活を守るために日銀の金融政策はある。今、これほど円の通貨価値が暴落し、為替の影響で物価が高騰しているのに、この中央銀行総裁の言い草は何なのだ。
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バックナンバー 2022年10月分 会員登録する第20回中国共産党大会が開催され、先週から日本のテレビはこの問題の報道で埋まっている。党総書記の任期は2期10年という鄧小平が決めたルールを破り、習近平が3期目の政権に突入する。どうやら習近平は終身の独裁権力を目指しているらしく、毛沢東と並ぶ権威と権力を党規約で制定、確立させようとしているらしい。聞いただけで眩暈がするというか、呆れ果ててものが言えない。先週、何度か習近平の個人崇拝のキャンペーン映像が紹介されたが、噴飯の極みというを超えた、絶句し卒倒させられる内容だった。あの映像が中国の公共放送である中国中央テレビで流されている。
まるでオーウェルの『1984年』そのものだ。信じられないというほかない。中国人は、どういう気分であの倒錯の戯画を見ているのだろう。文化大革命の狂乱の真っ最中に毛沢東の個人崇拝を敷き固めるべく制作されていたような、幼稚で滑稽な礼賛映像が、そのまま習近平に置き換えて映像化されている。すなわち、中国では1980年代から途絶え、北朝鮮で金日成・金正日・金正恩とずっと続いてきたグロテスクなプロパガンダ映像が、中国で再生産されている。見させられるのは精神の拷問だろう。それ以上に、あんな映像を平気で流している中国政府の狂気の沙汰に気が滅入る。恐るべき退行の病理だ。
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バックナンバー 2022年10月分 会員登録するエリザベス女王の国葬が行われた19日夜、ロンドンでの式進行を中継しながら、報道1930で女王死去後の英国の行方が論じられていた。その中でロイター通信特派員のティム・ケリーが、10年後には英国という国家がなくなっているかもしれないという悲観的な予想を述べたのが印象的だった。スコットランド民族党とスコットランド自治政府は、来年10月に再び独立を問う住民投票を計画している。ティム・ケリーが示した厳しい見方は、この動向を視野に入れてのものだ。二度目となる来年の投票結果がたとえ否決となっても、数年後に三度目の正直となる可能性を否定できない。
前回、2014年の一度目は55%の反対多数の結果だった。二度目はもっと反対は減るだろう。そして、エリザベス女王の死去はこの民意に明らかに影響を及ぼすことは間違いない。死去から国葬まで10日間のマスコミ報道は、偉大な女王の功績と人柄の絶賛ばかりで、弔問に並んだ市民の発言を撮って流し、死去によって英国民はさらに団結を深め結束を強めるだろうと、お世辞的な結論を置いていた。だが、私はそうは思わない。ティム・ケリーと同じ不吉な観測を持つ。たとえば、スコットランド独立賛成派の人々は、今回の女王死去を本心ではどう思っているのだろう。
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バックナンバー 2022年09月分 会員登録する英国のエリザベス2世が8日死去した。健康状態悪化の報道からわずか半日の早さで逝った。その2日前の6日、トラスの新首相信任の公務をつつがなく執り行っていて、笑顔で元気そうな姿を英国民と世界に見せていた。死を2日後に控えた96歳の重病の老体で、どれほど心身に堪えていただろうかと想像させられ、最後まで使命と責任を果たし抜いた君主の姿に感動させられる。この人らしい最後の演出であり、自身と自国の評価を高め、プリファレンスとプレステージを高めることに尽くし切った見事な人生の終幕だった。
欧州を含めて世界に立憲君主国は多くあり、そこに国王がいるけれど、英国だけは何かが違っていて、別格な印象があることをずっと思ってきた。そして、それがエリザベス女王という君主の政治的指導力と関わっているという真相を徐々に感じていた。この人のカリスマ性と政治家としてのセンスとスキルは並々ならぬものがあり、その能力によって英国の今日があるのではないかと直観していたのだけれど、ビル・クリントンがそれを裏づける証言を発していた。政治と外交で卓越した力を持った人物であると。クリントンはよく見抜いていると思う。彼女はただのお飾りの君主ではなかった。
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バックナンバー 2022年09月分 会員登録する21日に毎日新聞の世論調査が出て、予想どおり内閣支持率が急落した。前回よりも16ポイント下降して36%となり、週明けのネット議論はこの話題で持ち切りとなった。来週(8/18)は朝日新聞の世論調査が出る。前回は57%。おそらく、こちらも40%を切る厳しい結果になるだろう。今週は、統一教会問題に加えてコロナ感染爆発による全国の医療崩壊が大きな問題になるはずで、政府に対して辛辣な批判が向けられるに違いない。岸田文雄が夏休みで旅行とゴルフを楽しんで、そこで感染した問題は小さくない。(上の写真は毎日新聞)
国民に対しては感染対策に注意するように言い、医療現場に負担をかけないよう促しながら、責任ある立場の自らは不覚をとった。おそらく、高級旅館での会食中に無症状者からうつされたのだろう。失態だ。今週、例の全数把握の問題をどうするかという重要な政治課題への対処があり、会議が開かれるはずで、首相が意思決定する場面がある。決定後に会見して説明する予定も組まれているだろう。どうするのか不明だが、オンライン会見となると何とも締まりのない絵になる。医療関係者からの怨嗟と失望の声は特に峻烈なものになるに違いない。
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バックナンバー 2022年08月分 会員登録する