< 2023年11月 > | ||||||
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11/28 のロイターの記事は、ガザの死者数は1万5000人を超え、がれきの下敷きになったままの行方不明者が大勢いると報じている。40%が子ども。イスラエルの爆撃と侵攻により、ガザ保健省の行政機能が不全となり、死者数の正確な確認が難しくなっている。そのため、以前のように1桁までのボディカウントが報道に供されない。大雑把に見積もって、すでに死者数は2万人を超えているだろう。ガザの人口全体の1%が殺されて死んだ。今は負傷や感染症などを原因とする死者数の急増が懸念されている。沖縄戦では県民の4人に1人、人口の25%が命を落とした。ガザは沖縄戦と同じ地獄の状況になっている。医療機関は片っ端から破壊され、医師も国連職員も殺され、治療薬も払底している。食料がなく、燃料がなく、水がない。78年前の沖縄の戦渦を想像させられる。
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バックナンバー 2023年11月分 会員登録するNHKは「ガザでの戦闘」と報道している。「ガザで戦闘が行われている」とニュース原稿を読んでいる。この表現と認識に違和感を覚え、強い抵抗を感じる。ガザで行われているのは「戦闘」なのだろうか。そうではなく、イスラエル軍によるガザ住民に対する一方的な虐殺ではないのか。NHKはまた「ガザでの軍事衝突」という呼び方もしている。この説明にも納得できない。ガザの現実を「軍事衝突」の言葉で言い表すのは、あまりにも不正確であり、イスラエル目線の一方的な見方に過ぎる。イスラエル軍が武力行使して殺害している標的は、無抵抗の民間人であり、何の罪もない子どもだ。爆撃して破壊しているのは、病院であり、学校であり、難民キャンプだ。イスラエル軍の「戦闘」とは、子どもを大量殺戮し、病院と学校を破壊することだ。それが攻撃目標であり、皆殺しが真の軍事目的である。
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バックナンバー 2023年11月分 会員登録するハマスはテロリストではない。民主的な選挙を通じて過半数を得たパレスチナの政権体であり政治勢力である。10/7 の事件の後、この指摘を最初に私が聞いた発信者は岡真理であり、トルコのエルドアンだった。エルドアンは「ハマスはテロ組織ではなく、パレスチナ市民と土地を守るために戦う解放グループだ」と定義している。当を得た認識だ。ハマスについて表象を思い描くとき、最も分かりやすいのはIRA(アイルランド共和国軍)だろう。ポールとジョンの歌の中に登場する。1972年3月に発表された『アイルランドに平和を』は、とても衝撃的で、日本において影響力の大きなヒットソングだった。その少し前に「血の日曜日事件」があり、北アイルランド紛争が最も激化した時期で、当時日本のマスコミはIRAを暴力的な危険なテロ組織として報道していた。
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バックナンバー 2023年11月分 会員登録する11月16日現在、ガザでの死者数は1万1470人に上り、うち4707人が子どもとなっている。犠牲者はさらに増え続けている。16日のロイターが、二度の空爆によって両親を殺され、自らも両足を失った4歳の男の子の悲痛な記事を配信していた。ガザの病院では麻酔なしで子どもの足を切断する手術が行われていて、凄絶な現場の状況を「国境なき医師団」が報告している。病院では医薬品も医師も不足している。その病院ですら、イスラエル軍は次々とミサイル攻撃して閉鎖に追い込み、11/7 時点で6割以上が休止状態となっている。思えば、空爆によって4707人の子どもが死んでいるのだから、重傷者の数はそれよりずっと多いだろう。昭和20年の東京や広島や長崎のような地獄になっている。治療ができない。怪我人が収容された医療施設をイスラエル軍は重点的に標的にしている。
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バックナンバー 2023年11月分 会員登録する最新の報道では、11/11 時点でガザの死者数は1万1千人を超え、うち4割の4500人が子どもとなっている。国連職員が101人、ジャーナリストが46人犠牲になった。WHOの報道官の発表では、11/6 までに16人の医療従事者が勤務中に殺害されている。WHO報道官は 11/7 の会見で「ガザの民間人が耐え忍んでいる恐怖を正当化するものは何もない」と述べた。世界人権宣言の前文には「恐怖と欠乏のない世界」が謳われていて、この文言は1941年の大西洋憲章に由来し、日本国憲法の前文(われらは、全世界の国民が、ひとしく恐怖と欠乏から免かれ、平和のうちに生存する権利を有することを確認する)にも刻まれている。それを思い出せば、目の前で何が起きているか意味が悟られる。イスラエルがガザで行っているのは、虐待と拷問を加え続けての大量殺戮だ。
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