二回の商談
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発行者:新菜
価格:章別決済
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ジャンル:恋愛
シリーズ:オフィスシリーズ

公開開始日:2017/05/12
最終更新日:2017/05/11 22:09

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二回の商談 第1章 【岩】お礼のキス

(❀❀side)



ティロロロロ♪ティロロロロ♪



❀「…っ///」



また、岩田さんからの着信。



ダメダメ、出ちゃダメ。



❀「……はぁ…、///」



鳴り止んだスマホを、ぎゅっと抱きしめる。



……本当は、出たいの。

電話で話したい。


でも…



先週の飲み会では、あんな迷惑をかけちゃって…


月曜日だって…


岩田さんは具合が悪くて熱があるっていうのに、私は…



❀「////」



岩田さんに近付くと、ダメなの。


岩田さんのあの瞳に見つめられると…もう、


胸が熱くなって、身体が…うずうずして…


触れたくなるの。



こんなエッチで変態な私は、岩田さんに近付いちゃダメ。

また迷惑をかけてしまう。



だから…

頑張って岩田さん絶ち、してるんだけど…


とは言っても、今までも恥ずかしくって避け続けてきたから、あまり変わらないんだけど…



『電話、出て?声が聞きたい。』



❀「…っ///」



こんなメッセージが届いて、ドキドキして胸が爆発しそうになっても…


ダメっ!


返事なんて、返さないもんっ


電話だって、出ないもんっ



これ以上、変態だって…岩田さんに嫌われたくない。



そう思って…

私からは近付かないようにしてるのに…



岩「❀❀さーん、お昼行こっ♡」

❀「…っ///」



今日も笑顔でやってくる、王子様。



❀「わたっ、し…、今日は、えっと…」

岩「行こっ!断るの禁止ーー!」

❀「えっ…///」



なんて…強引な…


でも…好き///



……じゃ、なくて!!



❀「私、まだ仕事があるので、ごめんなさいっ!!」



バタバタバタッ!!!



今日も走って、逃げ出した。



ドキドキ…ドキドキ…///



仕事なんて、嘘。


今日も一人で休憩室でコソコソ食べる。



❀「はぁ…、///」



なんだか、岩田さん…おかしいの。


月曜日から、なんか…なんていうか…



電話番号を教えてから、すごく連絡が来るし…

一回も出てないけど…


LINEも送ってきてくれるし…

一回も返してないけど…



なんでこんな私に、構ってくれるんだろう///



私、ダメなんです。

岩田さんに近付いたら…ムラムラしちゃって、エッチになっちゃうから…


なんて、言えない。


ううう///



私みたいな変態は、今まで通り妄想で一人エッチしてるのが一番平和なの。

それでいいの。


だから岩田さん、これ以上私に構わないでください///



ピロンッ♪



❀「あ…」



LINEが届いて、開くと…



『なんでいっつも逃げるの。今日仕事終わったら飲みに行かない?今日じゃなくても、今週どこか空いてる?』



❀「……///」



また、岩田さんから。



ドキドキ…ドキドキ…



何度も何度もメッセージを読み返して、それを堪能して、トーク画面を閉じる。


返事は返せない。



❀「はぁ…、///」



好き。


こんなに。


どうしよう。







ランチを終えて、午後の仕事に戻ると…



主「おーい、誰か営業補佐頼む~~」



主任からヘルプ要請。


私、今日は割と余裕があるし…



女「誰ですかー?」

主「岩田ー。大手のアポみたいだから誰か頼むよ。14時から。」

女「14時かぁ…」

男「俺この後出るんだよなー」

❀「……」



引き受けようと思ったけど…

岩田さんの、補佐。


……///


無理。



主「おお、岩田。」

岩「あ、主任!急なお願いですみません。先方から急に連絡があって。」



あ、岩田さんが戻ってきた。



主「すごいじゃないか~!あの大手とアポが取れるなんて。」

岩「あはは、粘り勝ちですねw 誰か見つかりました?」

主「ええと…、おい、誰かいないかー?」



ドキドキ…ドキドキ…


私は、えっと…忙しいです、無理です///



岩「❀❀さん!」



えっ!!!



岩「手、空いてない?頼めないかな?」

❀「…っ///」



ご指名ですか?!!



びっくりしてオロオロしてると、岩田さんは顔の前で手を合わせて、お願いポーズ。



❀「……///」



そんな可愛くお願いされたって…



主「おお、どうだ❀❀さん。空いてたら頼むよ!」

❀「……///」



……断れなく、なってしまった。




……







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