〜臣side〜
ん…?あれ…?
臣「……。」
なんか俺の上に布団が全部乗っかってるんですけど…。
……腹冷やしちゃダメだろ。ったくもう。
俺は〇〇を起こさないように腕枕したまま、そーっと肩まで布団をかけてやった。
〇「んぅ……、」
〇〇はもぞもぞと俺にすり寄ってくる。
……可愛いな…、ふん///
腹痛くないのかな。大丈夫かな。
あっためといてやろうかな…。
こうやって手当ててたら少しはあったかいかな…。
臣「……。」
…って、俺…何やってんの?
だからなんで!
なんで俺はこいつにこんな優しくしちゃうんだよ!
全然意識してないのに!
気付いたら優しくしちゃってる!
おかしいだろ!
臣「……ふん!///」
………昨夜、こいつに言われたこと。
“他の女の人のところに…行かないのかな…って…。”
〇〇は俺をそういう男だと思ってたわけで…
まぁ実際そんな現場も何回も見せちゃったし、確かに俺はそういう男だったし。
女なんてヤリたい時にヤレる道具くらいにしか思ってなかった。
ヤリたい相手が生理だなんてわかったら絶対他の女呼んでたもんな。
……なのに…、、なんで……、、
ヤレもしない相手にこんな腕枕とかしちゃって、腹あっためてやったりしてんだ…。
何してんだ俺…。
だって……、、
“登坂さんにぎゅってしてもらってたら…いつも安心して眠れるので…、迷惑じゃなければ…いてほしいです///“
こいつが可愛く…あんなこと…言うから…///
“登坂さんのこと…前より知れて…嬉しかったです。”
“最後に…キスしてほしいです///“
臣「……///」
くそっ…!
可愛くてムカつくんだよ!!///
ほんとに安心しきってすぴすぴ寝てるし…。
ったく///
臣「はぁぁぁ……、///」
……ダメだ。なんかムラムラしてきた。
いつもと違ってお互い服着てんのになんでだよ。
昨日だって2回もシたのに…。
………はぁ、ダメだ///
こいつの身体がこんなふにゃふにゃに柔らかいせいだ。
くそ…っ///
時計を見たら少し早いけど、まぁ起きてもいい時間。
……よし。
先に起きてなんか食えるもんでも作っといてやるか。
……って俺、優しすぎね!??
まぁいいや……。
俺は〇〇の首の下からそーーっと腕を引き抜いて、静かにベッドを降りて部屋を出た。
臣「……うーん。」
簡単なもんでいいかな。
冷蔵庫を覗きながら適当な材料を取り出した。
パカッと割って、ジュッと焼いて。
臣「よし。」
そろそろ起きてもいい時間だし。
様子見に行くか。
……と、思ったら…、〇〇がお腹をおさえながら寝室から出てきた。
臣「どうした!腹痛いのか!?」
〇「あ、いえ…えっと、大丈夫です。」
臣「……っ」
顔色少し悪いじゃん…。
〇「登坂さんいないから…びっくりした…。」
臣「ああ、ごめん。寂しかった?」
ぎゅ…。
〇「え?///」
臣「ん?」
…………はっ!
俺ってば無意識に抱きしめてる!何やってんだ!
〇「……あ、やだ…っ///」
臣「……っ///」
慌てて離れようとしたら、〇〇がぎゅっとしがみついてきた。
〇「も少し…ぎゅって…しててください…///」
臣「お、おう…///」
なんだよ。甘えんぼじゃん…///
臣「腹大丈夫か?」
〇「はい…。……なんか…いい匂いする。」
臣「食欲はあんの?一応簡単なもん作ったんだけど…」
〇「ええっ!?」
〇〇は目をまん丸にして俺を見上げた。
〇「なんでですか!?」
臣「なんで…って、、お前腹痛いだろうし…、少し早く目ぇ覚めたから…。」
〇「……っ」
〇〇はテーブルに置いてある皿と俺を交互に二度見した。
〇「なんでこんな…優しいんですか…///」
臣「うるせぇな!なんでなんで星人、やめろ!///」
〇「だって…、///」
臣「俺だって知らねぇよ!///」
俺が聞きたいくらいだ。
誰か教えてくれよ。
なんで俺がこんなんなっちゃってんのか。
〇「ありがとう…ございます///」
臣「わっ///」
〇〇がぎゅっと抱きついてきた。
〇「登坂さんはやっぱり…ジャイアン失格です///」
臣「ふん…///」