〜〇〇side〜
無事に仕事を全部終えて、早めに上がれた私は、スーパーで買い物をしてから家に帰った。
〇「あっ…」
どっちが先かなって思ってたけど、登坂さんの方が先に帰ってきてたみたい。
臣「おかえりー。」
〇「……っ」
玄関まで迎えに来てくれた登坂さんの姿に、胸がキューッとなった。
〇「はぁ、ほんとに登坂さんだ…/// お帰りなさい///」
ぎゅぅぅぅ…///
臣「何いきなり抱きついてんだよ///」
〇「だって…///」
我慢できなかった。
臣「まだ俺が帰ってきた実感、ないの…?w」
〇「そうじゃ…ないけど、///」
臣「あんなに激しいエッチしたのにー?w」
〇「それは言わなくていいです!///」
臣「あはははw」
登坂さんはイタズラに笑った後、私のおでこにチュッとキスをして…
もう一度ぎゅっと抱きしめてくれた。
臣「いいよ、好きなだけ甘えて。」
〇「////」
臣「いくらでもこうしてやるから。」
〇「////」
登坂さんの声が、すごく甘い…。
優しすぎて、とろけそう…///
〇「えっと、ご飯!作りますねっ!///」
臣「うんw」
このままぎゅってしてもらってたら、ふにゃふにゃになっちゃいそうで…
私は急いで手を洗って料理の準備を始めた。
〇「……ん…?」
ふと感じた視線に顔を上げると…、
〇「なん…ですか…?///」
登坂さんが頬杖をつきながら私をじーーっと眺めてた。
臣「お前が料理してる姿、久々に見るなーって思って…。」
〇「……っ///」
なんでそんな愛おしそうに言うんですか…?
なんでそんな愛おしそうな顔してるんですか…?
勘違いしそうになるから、やめてください…///
臣「あ、いい匂いしてきたー。これこれー。」
〇「え?」
臣「この出汁の匂い?すっげぇ落ち着く。安心する。」
〇「日本〜〜って感じですか?w」
臣「うんw」
〇「やっぱり日本食恋しくなりました?」
臣「日本食っていうか…お前の料理がね。」
〇「////」
なんだその殺し文句は。
ずるいんだから、もう!///
〇「とびっきり美味しいの作っちゃお///」
臣「なんだその可愛い宣言はw」
登坂さんはクスクス笑いながら…
私を見つめる瞳はやっぱりすごく優しくて…
〇「////」
ダメだ。
ぎゅーしてなくても、この視線だけでとろけちゃうかも…。
それから登坂さんは出来上がった料理をすごい勢いで食べてくれて…
お腹空いてたのかな?って思ったら「お前の料理が美味しいから」なんて、また殺し文句が飛んできた。
臣「ほんと美味かった、ごちそうさま。」
〇「はーい///」
登坂さんが喜んでくれて、嬉しい。
こんな風にまた一緒に食事できて、嬉しい。
そばにいられて、嬉しいの。
臣「何ニヤニヤしてんの…?」
〇「別にしてませんけど?!///」
……顔に出ちゃってたのかな?///
臣「俺が帰ってきてそんなに嬉しいの?w」
〇「ひゃっ///」
誤魔化すように洗い物を始めたら、真後ろにヌッと現れた登坂さんが私のうなじをくすぐってきた。
〇「やめてください、お皿割っちゃう///」
臣「なんでだよw」
〇「くすぐったいもん///」
臣「これ、いいよね…。」
〇「え…?」
臣「普段はおろしてんのに、料理の時だけまとめ髪。うなじ見えんのすげぇイイ。」
〇「そう…ですか…///」
そんなこと言われたら意識しちゃって、うなじが焦げそうなんですけど///
臣「……ダメだ。近くにいたら襲いたくなるからあっち行ってるわ。」
〇「は!?///」
臣「あ、なに?襲ってほしかった?ここで?」
〇「そんなこと言ってません!あっち行っててください!///」
臣「はーーいw」
もう、からかわれてる!///
それから一通り食器を洗い終えて、クロスで拭いてると、テーブルの上に置いてた私の電話が鳴った。
臣「電話だぞー。……あ、隆二だ。」
〇「え…っ」
画面に表示された名前を見てそう言った登坂さんは、普通にそれを私のところまで持ってきてくれた。
臣「はい。」
〇「……。」
手渡されたけど、どうしよう。
登坂さんは何も気にしてないみたいに、ソファーに戻っていった。
〇「はい…、もしもし。」
とりあえず普通に出てみたけど…。
隆「シロちゃん?」
〇「はい、お疲れさまです。」
隆「なんで今日、帰りいなかったのー。いきなり俺の送り担当、リーダーになってるしー!」
〇「はい、すみません!リーダーのご好意で!私が明日オフなので!」
隆「それはリーダーからも聞いたけどさー。俺に一言くらい声かけてから帰ってよ…。」
〇「はっ!すみません!!」
そうだよね、私ってば失礼すぎる!!
隆「寂しかったんだから…。」
〇「……っ」
そう言われて言葉に詰まった瞬間、後ろにあたたかい気配を感じた。
隆「明日いないのも寂しい。」
〇「ごめん…なさい…。」
登坂さん…?
隆「明日俺何食べたらいいの…。」
〇「えっと…、」
……え?
〇「……っ」
登坂さんが…後ろから私を抱きしめてきた。
どうして…??
〇「あの…、」
後ろを振り返ろうとしたら、それを防ぐようにぎゅってされて…
〇「ん…っ///」
うなじから肩先にかけて唇を落とされて、思わず声が漏れた。
隆「シロちゃん…?」
〇「あ、ごめんなさい!///」
隆「ううん、いいよ。シロちゃんだってたまには休まないとだよね。寂しいけど…。」
〇「明後日はまたお弁当…っ、ん、作って…いきます///」
ダメ、登坂さんの舌の感触に、ブルッと身震いしてしまう。
〇「やめ…、///」
小声で訴えようとしたけど、登坂さんの手はスルリと服の中に入ってきて…
パチン。
〇「!??」
ブラを外されたのがわかって、私は激しく動揺した。
〇「あの、もう切っていいですか///」
隆「は!?」
〇「あの…、っ」
隆「なんでそんなすぐ切ろうとすんの?ひどいじゃん。」
〇「そうじゃ…なくて…、っ、///」
……クリ…クリ…、
〇「や…っ、ん///」
隆「え?」
〇「……ッ///」
ダメ、どうして?
どうしてこんなことするの?
登坂さん、お願い…やめて、っ
〇「あの、後で…かけ直します…っ///」
隆「あ、いいよ、特に用があったわけじゃないから。」
〇「……っ」
ダメ、気持ち良く…なっちゃう…っ
登坂さんの指が…舌が…私の身体を翻弄するの…!
〇「ん…っふ///」
我慢しても時折漏れてしまう声に、もうどうしたらいいのかわからない。
隆「シロちゃん…?どうしたの…?」
〇「なんでもな…っ、や…ぁっ///」
隆「……っ」
もう一度訴えかけるように振り向くと、今度はその唇を強引に塞がれた。
〇「……ッ///」
くちゅりと絡んできた舌に、一気に思考を奪われる。
隆「もしもし?シロちゃん?」
〇「は…ッぁっ、///」
隆「……もし…かして、……え?///」
〇「……っ」
隆「なんか…やらしいこと…してる?///」
〇「!!!」
どうしよう、気付かれてる!
お願い、やめて、登坂さん…っ
隆「一人で…エッチなこと…してるの?///」
〇「ち…が…っ///」
隆「俺と…電話しながら…?///」
〇「……ぁ…ッ///」
隆「我慢…出来なかったの…?///」
〇「んん…ッ///」
ダメ…、
登坂さんが私をどんどん気持ち良くするの。
お願い、やめて、もう助けて…っ
隆「シロちゃん…エッチだね、可愛い…///」
〇「はぁ…っ///」
声を必死に殺しても、漏れてしまう息遣い。
〇「ごめんなさい、もう切ります…っ」
隆「あ…っ、」
私は通話をオフにして、携帯をソファーに向かって投げ飛ばした。
〇「登坂さん…っ!」
臣「ん?」
登坂さんは私からパッと手を離して、自分は何もしてませんみたいなポーズを取ってる。
〇「なんでこんなことするんですか?!///」
今市さんに勘違いされた。
また変に思われた。
もうやだ…っ
臣「誰に襲われたの?なんか服乱れてるけど。」
〇「はぁぁぁ?!!」
臣「何怒ってんの?感じてたくせに。」
〇「……ッ///」
そう言われて、何も言い返せなくなった。
〇「シャワー浴びてきます!///」
臣「一緒に浴びる?」
〇「浴びません!!」
臣「……うん、その方がいいかも。」
〇「は?」
臣「俺、絶対襲っちゃうもん。お前のこと。」
〇「は!?///」
だから…
からかうの、いい加減にしてよもう!///
それから交代でシャワーを浴びて、私がソファーに座ってTVを見てると…
臣「まだ怒ってる…?」
登坂さんがぼすんと隣に腰掛けた。
〇「怒ってますよ!」
臣「お土産あげるから許して。」
〇「えっ…」
お土産…って、、私いらないって言ったのに…買ってきてくれたの…?
臣「これ…。」
〇「……。」
臣「と、これ…。」
〇「……。」
臣「と、これ…。」
〇「って、何個あるんですか?!」
次々出てくるんですけど!!
臣「なんかいっぱい買っちゃった///」
〇「////」
どれもこれも、すごく高そう…。
可愛くて、オシャレで、洗練されたアイテムばかり。
〇「この指輪…もらったばかりなのに…こんなにいただけません///」
臣「いいじゃん。俺があげたくて買ってきたんだから。もらってよ。」
〇「////」
登坂さんは私のこと、甘やかしすぎだと思う…。
臣「喜んで…くんないの…?」
無反応な私を見て、少ししょんぼりする登坂さんが可愛くて…
〇「嬉しいです、ありがとうございます///」
私はぎゅっと登坂さんに抱きついた。
臣「喜んでくれた?」
〇「コクン///」
臣「良かった、へへ♡」
〇「////」
登坂さんが可愛い…、ずるい…。///
臣「こんな可愛く抱きつかれたら、襲いたくなるけど///」
〇「はっ!///」
またそんなこと言って!
〇「……アイス食べようっと///」
臣「あ、逃げた…。」
だって、登坂さんってば私をからかって面白がってるんだもん。
臣「俺も久々のアイス〜〜〜」
〇「久々だから選ばせてあげます!」
臣「随分、上からだなw」
全部登坂さんが買ってくれたアイスなんだけどねw
臣「じゃあ今日は原点に戻ってバニラとチョコ。」
〇「はーい♡」
私はウキウキ二つ取り出して、ソファーに戻った。
〇「……えへへ、美味しい〜〜♡」
二人いると二つの味を楽しめるのがやっぱりお得だ♡
〇「一人で食べても美味しかったけど…なんか寂しかったです。」
臣「俺とチューできなくて?w」
〇「一つしか食べれなくて!///」
臣「なんだよ、アイスの問題かよ!」
〇「////」
キスできないのも、寂しかったけど。
臣「最後の一口になったら、キスしたくなったろ。」
〇「はぁ!?///」
臣「俺が恋しくなって。」
〇「別に…なってないもん///」
臣「じゃあ今日はキスしてやんない。」
〇「えっ…」
臣「……ぷっw」
〇「はっ///」
私は咄嗟にショックな顔をしちゃったんだと思う。
登坂さんは満足そうに笑ってる。
悔しい…///
臣「お前はほんと可愛いな?w」
〇「またバカにしてる…///」
臣「してないって。可愛いって言ってんじゃん。」
〇「さっきから…からかってばっかりだもん。」
臣「え…?」
〇「襲いたくなるとか何回も言って、からかって。」
臣「それは…からかってるんじゃなくて、ほんとに思ってんだけど。」
〇「え…?」
臣「襲いたいって。」
〇「……は?///」
臣「何度も我慢してるんですけど。」
〇「////」
何言ってるんだろう、登坂さんは。
臣「帰ってきて早々、可愛く抱きついてくるしー?そしたらもう玄関で襲いたくなるじゃん?」
〇「……っ」
臣「キッチンにいるお前見たら、後ろから襲いたくなるし。シャワーなんて入ったら絶対いつもみたいに襲っちゃうし。」
〇「……///」
臣「とにかくどこでも襲いたいわけ、俺は。」
〇「何を…ドヤってるんですか…///」
臣「一週間も会えなかったんだから、仕方ねぇだろ///」
〇「////」
臣「でも…ベッドに入るまでは絶対に我慢って決めて、頑張ってんの!///」
〇「////」
その頑張りは一体なんなんですか…?///
臣「見境なく襲っちゃったら…また昼みたいになんだろ///」
〇「……っ」
臣「ちょっと反省してるし…、約束もしたし。」
〇「え…?」
臣「夜はゆっくりたっぷりしてやる、って。」
〇「////」
あの言葉、本気だったのか…///
〇「お昼の…あれは…、登坂さんが悪いわけじゃ…ないです…///」
臣「え…?」
〇「私だって…、我慢できなかったし…、///」
臣「////」
カプッ。
〇「いたっ///」
臣「まーたお前は…そんなこと言って。」
〇「え…?」
臣「俺の決意をことごとく打ち砕こうとしてきやがる///」
〇「え?///」
臣「もう…今すぐ襲いたいんだけど、どうすんの?///」
〇「////」
気付けばアイスは、最後の一口。
まるで二人の、合図みたいに。
〇「ベッド…、行きたいです///」
臣「……ん、///」
登坂さんは最後のアイスを、キスで分けてくれて…、
そのまま私たちは舌を絡ませて、キスを愉しんだ。
途中で登坂さんは私を抱き上げて、ベッドまで運んでくれて…
シーツの上におろしたら、また甘いキスをくれたんだ。