背徳の時間
第2章 2章 女友達の子供を預かる
縛られた 身体を 床に 膝付けて 下げると
彼が 後ろに回って ピンポン球状の 口かせを
私に 咥えさせて 皮ひもを 顔の後ろに回して縛った
これで 完成だった
私は 身体を 投げ出し 床に 転がる
やがて ボールギャグの端から 涎が落ちるだろう
陶酔で 熱くなってしまう 自分が 恥ずかしい
彼は 私から離れて
宿題の 拡げてあるデスクの 席に座り
こちらを 微笑しながら 見下ろしている
*
カオリさんから 子供を 家に預かることがあるように なったのは
お盆休みの期間は 私が クライアントも お休みだし
どこに行っても 観光地は混むし 例年 自宅で
ゆっくり 過ごすことにしてる と彼女に 話したのがきっかけだった
私と ほぼ歳は変わらない ひとつ彼女が下のはず
既婚で 子持ちで 仕事も 私と関連業界の 会社中間管理職で
そのうえ 止せばいいのに 引き受けてしまうらしい
子供の学校のPTA役員から 居住マンションの自治会まで
ともかく いつもなにやら 忙しい 時間がない
ご主人は 海外長期出張赴任中なので 現在 子供と二人暮し
「二泊三日 留守にしなければ ならないから
その間 息子を 預かってくれない? お礼はしますから」
彼女と 知り合ってそんなに長くはないし 仕事も間接的な繋がりだったけど
互いに 住んでる マンションが すぐ近くだったので
同年代で ウマが合う というのか いつしか
時には 近くで 呑みにいくような つきあいも
週末には お子さんも 居酒屋に伴って食事して
帰りに 私の部屋まで 来て 夜更けまで
女性同士の 仕事の愚痴から
ちょっと 危険なガールズトークまで
酔いにまかせて の話がつきない
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