ピンポンとカラオケとマージャンで全てが決まる娯楽極楽世界 宮野蹴鞠著
ピンポンとカラオケとマージャンで全てが決まる娯楽極楽世界 宮野蹴鞠著
アフィリエイトOK
いいね5
発行者:宮野蹴鞠
価格:章別決済
章別決済は特定の章でのみ課金が発生いたします。
無料の章は自由にお読みいただけます。

ジャンル:ファンタジー
シリーズ:卓球カラオケ麻雀

公開開始日:2017/12/03
最終更新日:2018/02/01 23:44

アフィリエイトする
マイライブラリ
マイライブラリに追加すると更新情報の通知など細かな設定ができ、読みやすくなります。
章一覧へ(章別決済)
ピンポンとカラオケとマージャンで全てが決まる娯楽極楽世界 宮野蹴鞠著 第3章 第二章:史上最弱のドラゴンスレイヤーと幽霊
*

 夕飯後から就寝までは執筆時間。
 デイトレードもアニメも無いから、自動的にする事が執筆しか無い。
 称号を【神速のノリ】に変更して原稿用紙に向かう。

「退屈かもしれんけど、ごめんね。良かったら読んでみて」

 途中まではパソコンで書いてた応募作は、そこまで原稿用紙になってる。
 ネット環境はないからweb小説は、今から書く分しか読めないという中途半端状態やけど。

「はい☆ ノリ様は書物をお書きになるのですわね。凄いですわ」

「うーん、原稿料の安い下っ端やけどね」

 暫くの静寂の中、時々お彩さんがクスクスと笑う。
 執筆を進めていると、今ある原稿を読み終わったのか、お彩さんが原稿を覗き込んでいた。

「ちょい休憩しよか」

「はい☆ ノリ様の書は突飛な事が多くてドキドキしますわ。今、お茶をお持ち致しますわね」

「ありがとう」

 二人で静かなティータイム。
 肩が凝ったんで、腕を回したり、手揉みしてると、

「肩が痛みますの? わたくし、お父様によく指圧をしておりましたから、お任せ下さい☆」

「ん‥‥ありがと。頼もかな」

 胡座(あぐら)のまま、お彩さんに背中を任せる。

「おー、効く効く。お彩さんみたいに綺麗な人にしてもらうと嬉し恥ずかしやな」

「クスクス、そう言ってもらえると、やり甲斐がありますわ☆」

 肩の血行がよくなってくると、腰や手足も凝ってるのが分かる。
 ペインコントロールってヤツやな。
 脳に近い部分に痛みがあると、他の部分の痛みは、あまり感じない。
 逆に、それ以上の痛みが発生すると、肩の痛みより、そっちが優先される。
 例えば、太ももを抓(つね)って、痛いと肩の痛みは感じなくなるんや。

 肩を揉んでもらいながら、腰に手をやると、

「腰も痛むんですの?」

「まあ、腰ってか結構全身。運動して執筆もしたからね」

「お布団に横になって下さいませ。全身指圧致しますわ」

「お言葉に甘えよかな。ありがとう」

 ベッドに、うつ伏せになると、お彩さんが全身を指圧してくれる。

「はぁ~、気持ちいい」

「ふふふ、これも花嫁修業の一環ですのよ」

 気持ち良すぎて意識が薄れていく。

*

「はっ‥‥お彩さん!?」

「はい、お傍におりますわよ」

 近い。
 これは、仰向けで膝枕されてるのでは!?
 そして、お彩さんは優しく髪を撫でてくれている。

「気持ちよくて寝てもうたわ。お彩さんは疲れてへん?」

「わたくしは、ノリ様と共に居られれば幸せで、疲れなど感じませんわ☆///」

 二人して赤面する。

 懐中時計を開く。
 20時半か‥‥寝るには少し早いし、執筆するには短い。

「もう少し、このままで居てもいい?」

「はい☆」

 あー、なんやろ。
 こんなに幸せな気分になったんは初めてな気がする。

*

「そろそろ寝よか。今日は左右入れ替えて手を繋ごう」

「はい☆」

 オレもアラサーの独身男、お彩さんに襲いかかりたい衝動もある。
 でも、お彩さんを傷つけるのは嫌やしな。
 いずれは自然な形で‥‥。
 そんな事を思いつつ、眠りについた。

20
最初 前へ 17181920212223 次へ 最後
ページへ 
TOP