「先生、ひどくないですか?」
「それでも私達の担任なんですか?」
「先生の情熱ってその程度のものだったんですね。なんだかガッカリ」
女子生徒達の罵声を担任になってから初めて浴びた玲奈は、ショックのあまり固まってしまった。
「あ~あ、これじゃあ今日の運動会、私達のクラス勝てないねぇ」
一人の女子生徒が溜息交じりに呟くと、一年B組の応援席は一気に重たい空気に包まれていった。
「分かったわ。先生のTシャツを貸してあげる」
玲奈は、周りにいる自分のクラスの女子生徒達からの冷たい空気に耐えきれなくなり、ついに覚悟を決めると、
応援席の中で黄色いTシャツを脱いでいくのだった。