果てしなく長い物語
第1章 果てしなく長い物語 一章 幼少編
女は抱きたいか?
もちろんすごい抱きたい。
今まで何人抱いた?
覚えていねえ。
名前すら忘れた女もいるぐらいだ。
じゃあ、もういいだろう。
いや、良くない。
まだ抱き足りない。
自分の手で出せば、そんなものすぐなくなる。
寝て起きればまた抱きたくなるさ。
じゃあ金をいっぱい稼げ、昔のように。
無理だ。
世の中が世知辛くなり過ぎた。
また言い訳か……。
言い訳じゃない。
現実を直視しただけの話だ。
色欲など捨てろ。
金も時間も掛かる。
そんな事よりもやらなきゃいけない事はあるだろうが。
もちろんあるさ。
でもやっぱ女は抱きたい。
じゃあ、まず今年の頭ぐらいから振り返ってみろよ。
いつぐらいの事だ?
自分の事だろう。
自分でそんなの分かるだろ。
ああ、本当は分かっていた。
金がまた入れば、女を口説いて好きに抱けばいい。
でも今はないんだろ?
ああ、ないね。
じゃあしょうがない。
文無しに抱かれるもの好きな女はいない。
そんな事ねえ。
いや…、結局そうだな。
先日思い知ったばかりだった。
少しは成長したみたいだな。
分からねえよ、そんなもん。
ザックリとまた心が傷ついただけだ。
誕生日のあとにな。
うるせえよ。
イライラしているんだろう?
その感情も何もかもすべて込めればいい。
読んだ人、どう思うかな?
馬鹿だな、それこそ評価を気にしているじゃねえか。
いいんだよ。金の為にやるのか?
う~ん、違うな。
そりゃあさ、金になるのが一番いい。
でもよ、違う。
金が入らなくたって結局書くんだ。
だから金の為って訳じゃねえ。
何で始めようと思った?
そうだな…、何故こうなったのか、それを振り返ろうかと……。
それを好きにやれよ。
ずっとやりたかったんだろ?
まあな。
ならすぐやれって。外に出掛けて飲みたいのか?
ああ、昔みたいに派手に飲みたい。
金は?
ないな……。
じゃあ、やる事は一つだろ?
そうだな。
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