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第97回ジャックルマロワ賞　G1
ドーヴィル５R
3歳上　定量　芝直1600


アルファセントーリ
英愛仏の1000ギニー優勝馬3頭が揃い踏みとなったロイヤルアスコットの
G1コロネーションSでも2着馬に6馬身差をつける圧勝、
従来のコースレコード1秒以上短縮する圧倒的なパフォーマンスを披露し、再び評価を取り戻した。
前走のG1ファルマスSは、前2走に比べると相手関係が楽だったとはいえ、
2着に4馬身半差をつける楽勝でG1を3連勝。
3歳のマイル路線では牡馬を含めてもナンバーワンではないか、という見方が強まっているとM氏。
今回、初めて牡馬やこの路線のトップクラスを相手にすることになるが、
3歳牝馬は55kgで出走できるため最大で4.5kgの斤量差がある。
唯一、不安があるとすればモイグレアスタッドSや愛1000ギニートライアルでの
敗戦の原因になった道悪だが、現状では雨が降ることはなさそう。
馬場さえ渋らなければここでも上位争い必至ではないだろうか。


最大のライバルになりそうなのは地元フランス勢。
特に、このレースと相性が良いO.ペリエ騎手が手綱をとる4歳馬Recoletos（レコレトス）は、
今年に入ってマイル路線に転向して重賞を2勝、2走前のG1イスパーン賞では
初G1制覇を果たしている。イギリスに渡って出走した前走のG1クイーンアンSでは7着に終わったものの、
地元に戻れば侮れないだろう。
アルファセントーリとは違い、全6勝中5勝が稍重以上と道悪を苦にしない点にも好感が持てる。
2004年にこのレースを勝った父ウィッパーとの親子制覇なるかも注目だ。

同じ3歳牝馬With You（ウィズユー）は、今回と同じドーヴィル競馬場の直線芝1600mで
行われたG1ロートシルト賞の勝ち馬。
当時に比べると相手は遥かに強くなるが、ドーヴィル競馬場では過去2戦2勝と好相性を誇っているほか
こちらも全3勝が稍重以上ということで道悪は苦にしない。
今シーズンはここまで3戦1勝という成績だが、敗れた2走前の仏オークスや
3走前のサンタラリ賞も勝ったローレンスとの差は僅かであり、悲観するような内容ではなかった。
前述したように3歳牝馬は斤量面の恩恵もあるだけに、
ここでも上位争いに絡んできても不思議はない。

Intellogent（インテロジャント）は、ウィズユーと同じように
ドーヴィルの直線芝1600mを舞台にして行われた3歳馬のG1ジャンプラ賞の優勝馬。
こちらもG1勝ちはその1勝だけだが、2走前の仏ダービーでも差のない4着に入っているように
実力は世代上位と思われる。マイルでは3着以下に敗れたことがない馬だけに、
こちらも気になる1頭である。


遠征組で注目したいのは4歳馬Accidental Agent（アクシデンタルエージェント）。
イギリスからやってくる同馬は、初のG1挑戦だった2走前のロッキンジSこそ6着に終わったが、
前走のG1クイーンアンSでは11番人気タイという低評価を覆して勝利している。
大駆けした印象も強いが、当時3着だったライトニングスピアが続くG1サセックスSを制していることを
考えると、ノーマークにはしづらい。
初の国外遠征となる今回は、アクシデンタルエージェントにとって試金石になりそうな一戦だが、
ここも勝つようであれば一気にマイル路線の主役に上り詰める可能性も。