MaraSon Part2
第1章 1
JUN:正直さすがにやり過ぎたと思ってるんだ。なぜここまでやってしまったのか自分でもわからない
れいじくん:気持ちはわかる気がするよ。僕たちはもともとはみ出してる。だからこれはと思った時に、歯止めがきかないんだ
JUN:そうかも知れない。とりあえず幸運を祈っててくれ
れいじくん:もちろん、祈ってますよ。こんな動画を、使う必要ないように。……あ、もちろん、個人的には使わせてもらいます
JUN:好きにしてくれ
……それから僕は、話をだいちゃんのことに変えた。悲しいことに賞味期限切れは近い、もともとからだが大きめだから、などと言う。あそこまで調教されて放り出されたら、彼はどうするんだ。全くひどいヤツだ。人のことは言えないが。
れいじくんとのチャットを終え、僕は手早く大樹君の動画を編集した。射精部分を含む三十秒を抜き出して、携帯でも再生できるサイズと形式に変換した。HD動画は横が長い。トリムが面倒だった。
僕はそのままパソコンに向かい、ブラウザからGmailのログイン画面に移動した。ログインし、iPhoneを見ながら、大樹君のアドレスを打ち込んだ。
From:JUN
To:hiroki.xxx@gmail.com
件名に、「僕の奴隷君へ」などと打ち込んでしまい、僕は一人で赤面してそれを消した。
6
NIGHT
LOUNGE5060