翌朝いつものように家の前を掃除していると
隣の家からまず会社員の御主人が出てきました。
「おはようございます」
挨拶を交わしながらも、その視線は
私を見ながら何か想像をしているように感じました
それからしばらくして高校生の男の子が
隣の家から出てきたのです。
彼が私の方に歩いてくるにつれて
体温が上昇していくような感覚を覚えました。
「おはようございます」
その声はいつもよりも少し大きく力強く感じられました。
「おはようございます」
箒で掃き掃除をしながら、なるべく普通を装うつもりでも
胸の奥は激しく高鳴りました。
夕べ、あんなにも恥ずかしい姿を見られた相手と、
こんなにも近くで挨拶を交わすことは
羞恥以外のなにものでもなかったのです。
そして、挨拶を交わした瞬間におもいきって彼の顔を見ると、
いつもと違い、彼は私の方をしっかりと見ながら
不敵な笑みを浮かべていたのです。
その笑みは、高校生というよりも
下心のある大人の男性の厭らしい笑みという感じでした。
それは初めて見る彼の表情で、
私はドキッとしてしまったのです。
彼の不敵な笑みには、
きっと昨夜の私のはしたない行為を垣間見た
優越感や満足感が含まれているに違いありません。
今までのように何処か照れた感じで
私を見ていた彼とは違い、
彼は完全に私のことを上から見下ろすように見ていたのです。
貴方もあんなはしたない行為をするんですね。
僕はすべて知ってるんですよ。
あなたの本当の姿、あなたの気持ちよさそうな顔。
彼は心の中でそう呟いているようでした。
彼が過ぎ去った後、私は家の前で無性に興奮をしてしまい、
今夜からもまた昨夜と同じようなスリルを味わうことを
自分に誓ったのです。
そしてその夜、さらに刺激的な光景を
目撃することになるのでした。