夫と結婚したのは四年前の春の事でした。
私より五歳年上の夫は、頼り甲斐のある男らしい感じの人で、
そんな所を私は好きになったのです。
ところが結婚生活は私が思い描いていたものとはまるで違った方向へと
すぐに向かっていきました。
結婚してちょうど一年を迎えた頃、私たち夫婦は
夫の両親とリフォームした夫の実家で同居生活をはじめることになったのです。
同居生活がはじまると、夫の仕事が忙しくなり
毎日深夜に帰宅する夫とはすれちがう日々になりました。
同居生活でほとんど義父母としか顔を合わせない毎日。
満たされない心と体。私のストレスはたまっていくばかりでした。
そんな生活が一年近く続いた結婚三年目。
転機が訪れました。
私たちが住む家の隣の空き地に新居が建ち、
そこに私たち夫婦よりすこし年上の御夫婦家族が
引越してきたのです。
50代の夫婦と高校生の男の子。
一見どこにでもいるようなごく普通の三人家族が
私の満たされなかった心と体を、未知なる刺激によって
満たしていくことになるとは、初めて出会った時には
想像もしていませんでした。
毎朝、隣の家から出てくる親子と挨拶を交わすうちに
私と隣の親子の間には、家族には絶対言えない
秘密の世界が広がり始めていたのです。